2016年6月13日月曜日

臨床に学ぶ会 


臨床に学ぶ会 2016.6.5 @銀座区民館


今回の「臨床に学ぶ会」は実際の臨床に基づいた症例で下記2つのテーマについて検討いたしました。


 テーマ ①五十肩(肩関節の拘縮)について

     ②大腿内側部痛み(閉鎖神経痛)



テーマ① 「五十肩」の拘縮期では腕が上がりにくくなります。

一般的にも回復まで1年弱の時間を要するといわれています。

今回は鍼灸治療だけでなく、手技療法も加えてこの「拘縮」にどのように対応するかを検討いたしました。


テーマ② 「大腿内側部の痛み」は坐骨神経痛と違い、「大腿内側」という部位がポイントです。

大腿内側に症状を呈す病気はいくつかあります。伏在神経絞扼障害、閉鎖神経痛、仙腸関節障害、鼡径ヘルニア、グロインペイン症候群、内側側副じん帯の損傷など、多くの病気が原因候補として挙げられました。

今回の症例は「閉鎖神経痛」である可能性が高いということで意見が一致いたしました。
頻度はまれな疾患です。

これまでは「閉鎖神経痛」というと、大腿内側部をメインに鍼灸治療をする方法が有名でしたが、「閉鎖神経」の絞扼部位が複数個所あることがわかりました。

大腰筋部、内・外閉鎖筋・股関節などが主な絞扼部位となります。

これは大腿内側部だけでなく、以上の絞扼部位が新たな治療ポイントとなることを意味しています。

実際にこの症例でも絞扼部位に治療してから症状改善のスピードが上がっています。

まだ一例ですが、「閉鎖神経痛」を考えるうえで、有効な治療ポイントとして随時検討していきたいと思います。



2016年4月13日水曜日

一緒に臨床推論を学びませんか


今現在、鍼灸治療で臨床に奮闘されている先生、我々と一緒に日々の臨床推論を勉強しませんか・・・。

臨床に学ぶ会は、日々の臨床において、疑問に思うこと、知りたいこと等を、同じく臨床に奮闘されている鍼灸師達とディスカッションすることを主に行っております。



臨床に学ぶ会 概要



「臨床に学ぶ会」は東京銀座・京橋で 2011年から現在(2016.3)まで6年間続く鍼灸臨床の勉強会です。2カ月に1回の頻度で活動しています。

「患者中心の医療」を実践するため、医療面接の考えを基に患者さんの病歴を重視し、臨床能力の向上を目指しています。

臨床歴8年から20年までの6名の開業鍼灸師で構成されています。

会ではメンバーがそれぞれの症例を持ち寄り、全員でその内容を検討しています。
具体的には医療面接によって病歴を聴くこと、臨床推論によって論理的に病態の判断をし、疾患の鑑別、鍼灸の適応の有無、治療方針の検討を行っています。
また全員が共有していない技術については、実技供覧を行うことで確認をしています。
疾患や治療法だけでなく、患者さんの気持ち、治療に対する期待感、生活への影響など多様な視点から、
日々の臨床が患者中心の医療の考えに沿っているかを真剣に検討しています。

症例検討の意義は、客観的な視点で症例を見直し、掘り下げることで症例に対する深い理解、様々な意見、視点、心構えを学ぶことにあります。
共に学ぶことで、ひとりでは解決できなかった問題を、様々な臨床上の成功例、失敗例、最新の知識などを共有することで気づきが生まれ、臨床上のヒントを得ることができます。

メンバー同士、本音の議論を進めながらも、自由に自分の意見・考えを述べ、他の人の考えや治療法を学ぶことができ、相談できる点が本会のひとつの特徴でもあります。

このように、患者さんが求める医療に応じるため、意欲と情熱をもって「臨床に学ぶ会」は運営されています。


募集要項


 ・今現在、鍼灸院を開業されている方。
 ・常に向上心を持って勉強されている方。
 ・節度をもって参加できる方。
 ・当会は、どちらかというと、西洋医学的な解釈が主になります。
 ・東洋医学的な解釈も取り入れていますが、東洋医学的解釈のみで治療を行っている方は合わないかもしれません。
 ・会に参加するからには、必ず自分の意見を発言していただきます。黙って他の方の意見を聞いているだけは通用しません。
 ・学生は不可とさせていただきます。


当会に興味がある方、一度参加してみたい方は、必ずメールにてご連絡ください。電話での対応はお断りしております。

メールはこちらまで   shu304@gmail.com